セクハラ

 

(はぁはぁはぁ…)

 

 

 

も〜;;やだぁ。
鼻息荒いんだって!!

 

 

 

「遥香くん…今日も頑張ってるね。若いのに感心だよ。ムフ…ムフフ」

 

 

そう言ってそう狭くもない給湯室で体を寄せてくるのは、そう。
私の天敵。

 

 

 

 

「はい…が、頑張ります…加刈(カガリ)部長。は、ははは」

 

乾いた笑いしか出ません。

 

もう定年が近いのだろうか、程よくハゲ上がった頭がより気持ち悪さをひき立たせる。

 

「ま、これからも頑張ってくれたまえ。キ・タ・イしてるよッ♪」

 

 

 

う"

 

 

 

なぜか急に耳に息を吹き掛けてきて"気持ち悪い"。

 

 

そう思った瞬間…

 

 

「きゃっ!!!!!」

 

 

 

思わず大きな声を出してしまった。

 

 

 

だって、部長の手が私の腰を捕らえたんだもん。

 

 

それは張り付くようで、とても我慢できなくて。

 

 

 

 

尚も"ニヒヒ"と気持ち悪い笑い顔を近付けてこようとしている部長の後ろに、人影が現れたのが見えた。

 

「部長…お言葉ですが、いい加減になさった方が良いかと…」

 

 

声の主の方へ振り返った部長。

 

 

「あ・・・いゃ・・・その、別に何をしたわけでもなかろう。なぁ、寿くん!」

 

 

焦りながらも、さも何でもないかのように私の名字を呼んだ。

 

 

卑怯な奴。